
今日は久しぶりに重厚な一冊です。しかも洋書。
大野耐一の「トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして」
とほぼ同時期に購入していたんですが、そのボリュームと、洋書にありがちな、
ハードカバーでデカイという装丁でなかなか手がつけられませんでしたが、
この度ついに着手することができました。
トヨタ車については、まぁいろいろ趣味の問題とか個々人思うところはあると思うんですが、
ただこの会社、やはりハンパないわけです。
日本から世界に名だたる、というか自動車業界では世界ナンバーワンなわけですよね。
日本から世界に名だたる、というか自動車業界では世界ナンバーワンなわけですよね。
その秘密、TPSとかカンバンとかアンドンとか色々言われてまして、流行りのリーン、
もトヨタの生産システムから名付けられたわけで。その世界的な影響力、半端じゃないです。
で、本書はその秘密を明かすべく、徹底的に研究された一冊。
といっても日本のトヨタの研究本というよりは、アメリカのトヨタを中心に書かれた、
アメリカ人によるものです。
ただ、これがわかりやすいんです。
つまり、アメリカという異文化にトヨタウェイを入れ込むには、やり方を押し付けるだけでなく、
背景にある歴史や哲学やらいろんなものを言語化して説明して教え込んでいく必要があるわけで、
そういったものが非常に詳細に、膨大な取材に基づいて丁寧に言語化されて描かれています。
面白いのは「反省」の概念がアメリカでは通じないので苦心したところ。
リフレクションと置き換えて、中身を変えて(日本のそれとは)やっと理解&導入できた、とか。
アメリカ人、反省しないのかよ(笑)みたいな。
なんとなくわからないでもないww
通読するとよくわかるのは、トヨタの生産システムは単にジャスト・イン・タイムとか、
カンバンとかアンドンとか、そういう表層のテクニックではなくて、経営哲学そのもので、
そこが一番大事だと。
だから表だけパクってもうまくいかないことが多いんですね。
やっぱりトヨタすごいけど、日本の中でのトヨタウェイは、日本特有の文化の中で生まれてきた、
昭和な文化なんだなぁと。
The Toyota way
読了日: 2019年9月6日
読了日: 2019年9月6日
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