『仕事に効く教養としての「世界史」』「歴史オタク」を自称する出口治明氏の至福の一冊。

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もうすぐ2月も終わるというところで、月の読書記録の正確な取りまとめはまだとしても、
出張があったりなんだかんだと、いきなりの失速感が否めない1カ月でした。

そんな数少ない今月の読書の中で気に入ったのは、これ。

これは図書館モノでなく、いきなりの買いでした。


「歴史オタク」を自称する、出口治明氏による、「仕事に効く教養としての『世界史』」。

えーと、前から何度もいってるように、

  読書レビューじゃないんだからね!

とかって、強硬にはいいませんが、まっとうなレビューを期待されると、
ちょっと違うことになる予感がします。

ワタクシ個人的には、出口さんの講演含めお話しを何度か聞いたことがあり、
また、直接お話しもさせていただく機会もあったので、ファンなのです。

そこら辺、バイアスかかってますのでよろしくどうぞ。

で、読み方として、まず、「本を読む本」について書いた記事や、

  読む前に読む

フォトリーディング流にいえば「アファメーション」をしています。

あれ以来。

で、前書きを読んでいる段階ですでに、まるで出口さんが目の前で話しているような、
柔らかい語り口で書かれていて、ニヤニヤすることしきりでした。

全編そんな感じで進んでいくので、大変楽しみながら、さらさらと読んでいけました。

そしたら最後の最後に、どうもホントに口述をベースにしてるような記述もあって、
でもはっきりそう、とは書かれていないので、本論とは関係ないところで、
若干もやもや感が残っております。

そこんとこどうなんですかね、祥伝社さん?

話しを戻すと、この出口さん、前書きでもそうだし、講演とかインタビューとかでも、
「歴史オタク」を自称してはばからないわけですが、まぁ母校の京大で歴史の授業されたりとか、
ただのオタクではないですね。

あとがきでも、この本の執筆のために、ただの一冊も本は読んでおらず、
これまでの蓄積だけで、これだけの内容に仕上がっているのは驚異的です。

そういう意味でも、これって口述なのでは?と思った次第であります。

21世紀の琵琶法師か古事記か。
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で、この本の視点として、非常に大切かつ同意できる点。

そして、もしあなたがそういう視点でモノを見たことがなければ、
試してみていただきたいのが、

  同時代性

という言葉が正しいのかどうかわかりませんが、要は、

  日本のこの出来事があった時代に、
  世界ではいったいなにが起きてたんだ?

という目でモノを見ること。

もうウン十年前の話しになっちゃいますが、まぁワタクシも受験生という、
不遇かつ恵まれた時代があったわけです。

でまぁ、コテコテの文系人間、かつ欧米かぶれだったので、社会は世界史選択。

もう日本史は、高校入って早々、古代の時点で、
ありえないディテールに入っていく感じがしたので見切りました。

見切られた、という考え方もある 笑

ま、そんな世界史の勉強なんですが、教科書もそういう作りになってるし、

例えば00年〜5世紀くらいまでのインド、とかやると、

次の章では紀元前2世紀〜4世紀くらいまでの中国、

その次の章では3世紀から11世紀の中南米、

みたいな感じの作りになっていて、同時代に他の地域で何が起きてるのか、
っていうのを把握するのが大変だったな、と。
(時代・地域はまったくデタラメです)

まぁそうする以外に作りようがないんで仕方がないっちゃ仕方がない。

なので、自分で白地図買ってきて、ある時代で切った地図作ってみたりしたのさ。
(そんなもの存在しなかったので)

ま、受験生時代を思い出させて胸熱にさせてくれる本でした。

別に仕事に効く必要もないんだけど、鉄砲伝来の背景、というか持ち込んだ側の
理屈と視点とか、アヘン戦争の背景とかとか、マクロな視点と、反対側からモノを見る、
という発想は歴史の勉強、ということだけでなく非常に有効ですね。

そういう意味でも、仕事に効く、ってことなんだと思います。

別に効かなくていい、と思えば効かせる必要もないし 笑

ワタクシも、この出口さんの講義にかぎらず、何事においても、
いろんな人が、

  歴史に学べ

的なことをいうわけで、そうだよなー、歴史の本も読まないとなー、
と思ってはいるわけです。ずっと。

ですが、例えば先月の読書記録とか見てもらっても一目ですし、
その他このブログ内を散策してもらっても良いんですが、
歴史の本、ほとんど読んでない 泣

毎度図書館行ったときにも、歴史の本、何か読もうかな、と思って、
そこら辺の書架に足を運ぶんですが、どこから手をつけていいかわからない。

なので、そういうワタクシと同じような悩みを、もしあなたがお持ちなら、
この本は取っ掛かりとしても最適だと思います。

こういっちゃなんですが、あくまでも出口さんの膨大な経験と知識から、
噛み砕かれて出てきたものなので、これだけでは不十分です。

この本のタイトルを正確に書きなおすとするなら、
ってタイトルとしてじゃないです、意味を汲んで文章にするなら、です。

  日々の作業とかではない、意外なところで仕事に役に立つ、
  社会人として恥ずかしくない教養としての世界史の知識を身につけるために、
  歴史の本をどういう視点を読むといいか、の指南書

つまり、ゴールじゃないです。スタートです。入門書。
これだけ読んでも教養と呼べるレベルの世界史は身につきません。
残念ながら。

とまぁいろいろ書いてきたんですが、最後に。

かつての世界史選択受験生としては、この本に出てくるほとんどのことは、
単語レベルでは確かに聞いた覚えがあるあるなんですが、
それが何だったのか、さっぱり覚えてないことに驚愕するとともに、
時の流れに驚嘆しました。

ということで、オススメです。
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