読書レビュー#10:「シンギュラリティは近い [エッセンス版]」

快調な滑り出しで10冊目。
今後どこまで同じように番号振っていくかは考えどこだなぁ・・・。



シンギュラリティの提唱者であるレイ・カーツワイルによる本、のダイジェスト版。
自分をシンギュラリティ待望論者といっておきながら、カーツワイル自身の本は読んでませんでした。
恥ずかしながら。

で、なんでこれがダイジェスト版なのかというと、大もとは、
The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology
という600ページを超える大著で、2005年に書かれたもの。
そして日本語版も、日本放送出版協会(要はNHK)から、
ポスト・ヒューマン誕生―コンピュータが人類の知性を超えるとき
というタイトルで2007年に出されてます。



で、今日取り上げているこちらの「シンギュラリティは近い」は、
上記を再編集してエッセンスを抽出したものなので[エッセンス版]というわけです。

年明け早々のレビュー記事で取り上げましたが、
昨年末から年始にかけて、「よくわかる人工知能」を読んで、
やばいやばいいってたわけです。

そうすると当然カーツワイルの話しも何度か出てくるんですね。
で、やっぱこれはいい加減読むしかないだろう、という結論に至ったわけです。(遅っ!)

もうなんというか、自分の語彙のなさにもあきれるわけですが、
ひとことでいうと、チョーヤバイ。こんな本が10年前に書かれていたなんて!

なんて、やばいやばいしかいってないわけですが、ガチでやばい。
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ただ順序としては、いきなりカーツワイルのご本尊から入るよりも、
「よくわかる人工知能」そしてこの[エッセンス版]と進んできて正解だったと思います。

自分はその他AIがらみの本やら記事やらいろいろと読んだ上でそう思いましたが、
いきなりAIって?「アイ」?

ていうひとがここから入ると、挫折するかもしれません。荒唐無稽過ぎて。

そういう細かいボケはさておき、とにかくヤバいのひとことにつきるんですが、
とにかく領域が広く、ありとあらゆるところに影響が及ぶ、その可能性の広さがハンパない。

 テクノロジーの進歩とAI
 人間の脳と人工知能

という話しだけでなく、

 経済の発展

から、

 ナノテクノロジーと永遠の生命
 意識ってなに?
 人間てなに?
 生命・生物ってなに?

という果てしない広がりをみせていきます。
最終的には宇宙全体への広がり、というように議論が展開していくようですが、
そこはこのエッセンス版では割愛されています。

「よくわかる人工知能」の斎藤元章さんの対談部分にそのへんの言及がありましたね。

この本、10年前に書かれたとは考えられないくらい、
今現在、そしてこれからの世界が向かっていく先を予言しているといえるんじゃないでしょうか。

とにかく恐ろしい本だと思いました。

ちょっと時間をかけて、全部版(?)「ポスト・ヒューマン誕生」と、
その原著「The Singularity Is Near」もじっくり味わってみたいと思います。

ご興味あれば、ぜひ。シンギュラリティの世界へ。







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